教員紹介:中嶋諒 講師

中嶋諒 講師

(なかじま りょう)

専門分野

  1. 中国近世思想
  2. 中国宋代の儒教、朱子学
  3. 中国語

経歴

  • 2020年4月 – 現在 明海大学 外国語学部 中国語学科 講師
  • 2007年4月 – 2011年3月 早稲田大学大学院 文学研究科 人文科学専攻 (東洋哲学コース) 博士後期課程
  • 2009年9月 – 2010年7月 北京大学 哲学系 高級進修生 (中国政府奨学金留学生)
  • 2005年4月 – 2007年3月 早稲田大学大学院 文学研究科 東洋哲学専攻 修士課程
  • 2002年4月 – 2005年3月 早稲田大学 第一文学部 総合人文学科 東洋哲学専修

授業・ゼミについて

中国思想・哲学にかんする講義、ゼミを担当します。私が専門とする「朱子学」は、中国南宋の朱熹(朱子、1130~1200)が大成しましたが、その後は中国のみならず、日本や朝鮮、ベトナムといった東アジア全域に広がりました。またいまでもこれらの地域では、朱子学の影響を垣間見ることができるでしょう。思想や哲学なんてよく分からないという学生も多いと思いますが、現代社会に生きる私たちにとって身近なものとして、みなさんと一緒に学んでいきたいと思っています。

研究について

主として、朱熹の論争相手として有名な陸九淵(象山、1139~1192)と、陳亮(龍川、1143~1195)に焦点をあてて、研究をすすめています。具体的には、これまで朱熹の批判を元に組み立てられた彼らの思想の原像に迫るとともに、陸九淵と陳亮両者の思想の共通性を探ってきました。また最近では、朱熹の直弟子、孫弟子の世代にまで研究範囲を広げて、南宋当時における思想界の全体像をつかむことを目指しています。

著書

  • 『陸九淵と陳亮――朱熹論敵の思想研究』(単著)
    早稲田大学出版部、2014年10月
  • 『朱子学とその展開――土田健次郎教授退職記念論集』(分担執筆)
    汲古書院、2020年2月
    担当部分:「南宋銭時思想再考――「礼」と「自得」をめぐって」
  • 『宋元明士大夫と文化変容――宋代史研究会研究報告第12集』(共編著)
    汲古書院、2023年7月
    担当部分:「南宋浙東陸学の衰滅――黄震の陸九淵評価をめぐって」

論文

  • 「王応麟と浙東陸学」
    明海大学外国語学部論集(35)、2023年3月
  • 「陸九齢の思想について――『復斎先生文集』の佚文を手がかりに」
    明海大学外国語学部論集(34)、2022年3月
  • 「葉適の漢代唐代評価――歴史を論ずることの意味」
    明海大学外国語学部論集(33)、2021年3月
  • 「南宋後期の陸学について――包恢、袁甫、銭時を中心に」
    学習院大学文学部研究年報(66)、2020年3月
  • 「南宋袁甫の「朱陸折衷」論」
    日本儒教学会報(3)、2019年1月
  • 「南宋包恢の「朱陸折衷」論」
    新しい漢字漢文教育(65)、2017年11月
  • 「陸学の「人心」「道心」論――いわゆる「朱陸折衷」の淵源を辿る」
    言語 文化 社会(15)、2017年3月
  • 「陸九淵と陳亮――その発想の共通性」
    実践女子大学FLCジャーナル(9)、2014年3月
  • 「日本的南宋后期陆学研究之概况」
    平顶山学院学报(34-6)、2019年12月
  • 「陆九渊哲学新考――陆九渊是否为“心学”思想家?」
    江南大学学报 人文社会科学版(14-3)、2015年5月

訳注

  • 「朱子語類訳注(二二)」
    汲古(74)、2018年12月
  • 「『陳亮集・増訂本』抄訳」(共訳)
    中嶋諒・福谷彬、論叢アジアの文化と思想、2019年1月~2022年1月
  • 「『程氏家塾読書分年日程』訳注」(共訳)
    松野敏之・中嶋諒、論叢アジアの文化と思想、2007年12月~2014年12月

翻訳

  • 「朱熹の歴史観:「王覇義利」をめぐって」
    趙金剛、中嶋諒訳、論叢アジアの文化と思想(28)、2020年1月~2021年1月
  • 『21世紀に儒教を問う』(早稲田大学孔子学院叢書)(分担翻訳)
    土田健次郎編著、杜維明・楊立華・陳来著、早稲田大学出版部、2010年10月
    担当部分:「儒教は中国でいかなる作用を発揮したか」

書評

  • 「書評 福谷彬著『南宋道学の展開』」
    実践女子大学人間社会学部紀要(16)、2020年3月
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