2021年度2年生中国語ハイレベルクラス座談会
高校で中国語を学んだことがある、家庭環境に中国ネイティブ背景があるなど、入学時点で一定以上の中国語力を身につけている学生さん*のために、明海大学の中国語学科では現役通訳によるハイレベルクラスをご用意しております。今回は、学生さんたちに集まっていただき、2年生中国語ハイレベルクラスの様子について語ってもらいました。
* 中国ネイティブ背景がある場合、N1程度以上の日本語力が必要です。詳細につきましてはオープンキャンパスでご相談ください。来校できない場合は本学科(kango@meikai.ac.jp)にご連絡ください。
――現役通訳による中国語ハイレベルクラスの授業はどうですか?
佐藤:他の授業と比べて難しいところもあるけれど、勉強になるのですごく楽しいです。ニュースの翻訳とか、専門的な用語とかが学べて勉強になります。
紺谷:はじめて先生の授業を受けたとき、こんな難しい課題をやるんだって、かなり最初びっくりして。
(全員うなずく)
紺谷:でも慣れていくうちに、コツをつかみだしました。一番勉強になったなって思うのは、タイムリーなニュースを取り上げてくださること。それこそさっき佐藤さんが言ったように、専門的な用語も学べます。自分はこれまで適当に訳をやっていたんですけど、どれだけ中国語や日本語に近づけた訳をできるかっていうことを意識するきっかけになった授業だなって思っています。
田辺:業界用語とか、時事的なニュースにも触れることができるので、面白いですね。ちょっと難しめで、勉強になります。
劉:だいたいじゃなくて、細かいところまで見てくれるんですよね。
――ハイレベルクラスの中国語のほかには、どんな授業を取っていますか?
佐藤:中国語学研究入門です。もともと普通に分かってしゃべっている中国語を、さらに細かく文節に分けていったり。分かっているのに分からなかったり、細かいところを「あれ」って思ったり。だんだん慣れてくると、当たり前にしゃべっている中国語が、文節でこういうふうに分かれているんだっていうことが理解できて、基礎的なことなんだけど、通訳とかをやるにあたっては、大事なことだなって思っています。
劉:中国歴史研究入門の授業を取っています。中国の歴史なので、馴染みのあるところもちょくちょくあったりするんですよ。だから聞いていて飽きないです。あと音声学の授業では、同じ中国語の文章でも、発音によって意味が変わってきたりすることもあると聞いて、そんなこともあるんだな、とか面白いです。
田辺:私はドイツ語の授業を取っていて、アルファベットとかから、一から習っています。面白そうだなと思って取ったんですが、ドイツ語を勉強してみると、日本語と違っているところが多くて、すごく楽しい。
紺谷:私はたぶんこの中で唯一のGSM(グローバル・スタディーズ専攻)で、経済と経営の授業を取っています。普段、何気なくCMとかで流れている企業であっても、裏には(経済とか経営の)仕組みがあって、そういった仕組みを学べるのが面白いです。就職について考えるきっかけにもなっています。
――大学で中国語を勉強してよかったなと思ったエピソードを聞かせてください。
紺谷:以前はアルバイトで、お客さんが中国語で話しているのが分かっても、うまく接客ができなくて。でも大学でちゃんと中国語を勉強し始めてからは、かなりそういった受け答えもできるようになりました。中国語で「医療用マスクどこにありますか」って聞かれたときに、ちゃんと答えることができたのは、いいことだったんじゃないかなって思っています。それから中国ドラマとか好きでよく見るんですが、はまった当時はよく聞き取れなくて。でも最近は意味も分かるし、面白さも分かるようになってきて、中国語ができるようになってよかったなって思っています。
佐藤:私は前にバイトで、ドラッグストアで働いていたんですが、わりと中国のお客さんが多くて。免税の対応とか、ほかの社員さんができなくて、そうしたら自分は中国語ができるから呼ばれたりして。それで最後にお客さんから、中国語で「ありがとうございます」って言われたときには嬉しかったです。あと化粧品を担当していて、中国の留学生におすすめ商品を中国語で説明したりとか。お客さんとも仲良くなれて、リピーターで来てくださるようになったり、レジで「元気~」とか聞かれたり(笑)
劉:みんなと同じでアルバイトのエピソードです。ファストフードでアルバイトしているんですけど、中国の留学生がけっこう来るんですよね。以前はあんまり中国語ができなかったんで、接客とか躊躇していたんですけど、中国語を勉強するようになってからは、ためらわずにできるようになりました。あと中国の映画が好きなんですけど、映画はことばが難しくて。前までは字幕を見て、何となく意味が分かるだけだったんですけど、大学に入って、中国語の授業を受けはじめてからは、あんまり字幕を見なくても意味が分かるようになりました。
田辺:大学で中国語を勉強して、以前より、知らない単語が分かるようになってきて、日常会話だけじゃなく、専門的な話とかも、自信を持ってできるようになりました。
担任から一言
神崎:2年生Aクラスはほとんどのメンバーが1年生の既修者クラスから上がってきており、日中両言語ともにレベルの高い学生が多いです。1年時には難しい、しんどいと感じたはずのニュース記事の読解・対訳も、量をこなしてきたことで、語彙力、読解力、訳出の質およびスピードいずれも目に見えて向上しました。そして、日常会話がどんなに流暢に話せても、普段触れることのない言語世界が無数に存在するということを、学生のみなさんは常に肌で感じながら、自然体で課題に取り組んでくれています。今後とも授業内外でその成果を実感する機会が増え、明海大学で中国語や中国文化を学ぶことの意味や楽しさをさらに感じてほしいです。