中国語学科専任教員の研究成果を、広く、分かりやすく伝えるために、このたび『中国から考える合理性―中国を深く知るための8の論考』を刊行しました。全国の書店、およびインターネット書店でお買い求めいただけます。
書籍の紹介
『中国から考える合理性―中国を深く知るための8の論考』
河村昌子・中嶋諒 編著、東方書店、2024年1月、1,800円+税
中国は古来、広大な国土と膨大な人口を抱え、常に合理的に国家をまとめることが求められてきたといえます。(中略)もちろん貧富の格差や、少数民族にかかわる人権問題、深刻な環境汚染など、現代中国の抱える課題は数多くありますが、このような中国の合理的なシステムを、その是非も含めて考察することは、いま私たちが直面する高度情報化社会において、いかに有益なデータを取り入れ、理解するかという「合理性」を身につけることにもつながるのではないでしょうか。(まえがきより)
目 次
まえがき
第1章 中国における合理性とは何か
中国における合理性と経済発展(髙田 誠)
武漢は新型コロナウイルスとどう遭遇したか――方方『武漢日記』を通してみる(河村昌子)
第2章 歴史の中から合理性を探る
医三世ならざれば、其の薬を服さず――経書の解釈における合理性(中嶋 諒)
清代女性天文学者王貞儀――真理を探究する女性の道(夏 雨)
中国の教育近代化における外国モデルからみる合理性(小川 唯)
第3章 語学、通訳の現場からみた合理性
汎用化された“老师”の使用をめぐって――ことばからみる中国の変化と中国人の合理性(曹 泰和)
中国語ネイティブ会議通訳者の日本語運用能力について(神崎龍志)
第4章 過去から現在、そして未来へ
中国を学ぶための合理的な方法――孟子と荀子、陸九淵と朱熹を手がかりに(中嶋 諒)
あとがき